バイアグラとシアリス

日本で承認されているED治療薬は「バイアグラ(とそのジェネリック)」「レビトラ」「シアリス」の3種類です。
当院でもこの3種類のお薬を患者様へ処方しています。

※2020年3月現在 レビトラは製造工場の問題で供給が停止しているので、承認薬の選択肢はバイアグラ(とそのジェネリック)とシアリスの2択となっています。

日本ではまだ承認されていませんが、バイアグラ、レビトラ、シアリス3つのED治療薬に続いて開発された薬があるので、紹介いたします。今後、日本で承認される可能性があるのは以下の2つです。

韓国発の第4のED治療薬ザイデナ

韓国

これまでのED治療薬は、アメリカのファイザーが開発した「バイアグラ」、同じくアメリカのイーライリリーが開発した「シアリス」、ドイツのバイエルによる「レビトラ」と、欧米で開発されたもの。ザイデナは、初めて欧米ではない国が開発したED治療薬となります。
ザイデナを製造販売しているのは、韓国の最大手の製薬会社である東亞製薬。
お膝元の韓国では大変人気がある薬で、バイアグラと肩を並べるほどのシェアを持ちます。しかし、アメリカやヨーロッパでは各国の機関に承認されておらず、流通はほぼ韓国国内に限られています。
写真で紹介するために仕入れようとしたのですが、現在は在庫切れで入手しづらい状態のようです。

ザイデナの有効成分はウデナフィルという物質。作用はバイアグラ、レビトラ、シアリスと同じ「勃起を妨げる酵素PDE5の働きを抑える」というもの。
ほかのED治療薬との違いは、作用する時間が12時間と長いこと。バイアグラは4~5時間、レビトラは6~8時間ですので、ザイデナのほうが焦らずに性行為の時間を迎えられるでしょう。

勃起への作用はマイルドなので、重度のEDの方や硬さを求める方は、ザイデナではなくバイアグラやレビトラを選ぶのが正解です。

作用時間の長さで選ぶのであれば、効果の持続時間が36時間のシアリスに軍配が上がり、副作用もシアリスのほうが少ないとの報告があります。勃起時の硬さはザイデナとシアリスは同等ですので、長時間作用して勃起時は自然な硬さがよいという方は、あえてザイデナを選ぶメリットはないかなという印象です。

もちろん、薬との相性は個人差があるので一概にはいえませんが、勃起時の硬さで選ぶならバイアグラかレビトラ、効果の持続時間や副作用の少なさを重視するならシアリスというこれまで通りの選択を覆すような薬ではないと考えられます。

第5のED治療薬ステンドラ

韓国

バイアグラ、レビトラ、シアリス、ザイデナに続く、第5のED治療薬として登場したのが「ステンドラ」です。
製造販売はアメリカのVIVUS(ヴィーヴァス)社で、2012年5月にアメリカで認可され、ヨーロッパの各国を始め、アジアでは韓国などでも承認薬として処方されています。
実は、ステンドラの有効成分であるアバナフィルを開発したのは日本の田辺三菱製薬。田辺三菱製薬がVIVUS社に全世界における製造販売権を許諾しました。

アバナフィルを有効成分としたステンドラの特徴は、飲んでから効くまでの時間が短い「即効性」です。
バイアグラは飲んでから約1時間ではっきりとした効果が出ますが、ステンドラは15~30分。性行為の直前に服用しても安心です。
効果の持続時間は4~5時間と、バイアグラと同じ。服用前に食事をすると効果が大きく減ってしまうのもバイアグラと似ています。

ステンドラの特徴をひとことで表すと「即効性があるバイアグラ」といったところでしょうか。同じく即効性が支持されているレビトラの供給が止まっているいま、承認されれば人気が出そうなのですが、日本での承認取得の動きはまだないようです。日本にゆかりのある成分なのですが、残念ですね。

インドのED治療薬

ザイデナやステンドラは製薬会社が新しい成分を開発した“新薬”です。新薬には一定の特許期間が認められており、その期間内は他の製薬会社が同じ成分の薬(ジェネリック)を作ることが禁じられています。

例えば1998年に登場した世界初のED治療薬バイアグラは、2014年まで特許の期間があったので、その間はジェネリックを作ることが許されませんでした。 日本でバイアグラのジェネリックが製造販売されたのはその特許期間が満了した2014年からです。
レビトラやシアリスはまだ特許期間が終わっていないので、日本でジェネリックを作ることはできませんし、厚生労働省の承認を受けることもできません。

日本と同じように、世界中のほぼすべての国は、製薬会社による特許権を認める姿勢を取っています。
しかし、インドだけは違い、多くの国で認められている特許権を拒絶しています。
なぜなら、特許で守られている新薬は先進国で作られており、その薬の価格はインド国民の大多数には手が出ません。自国民を守るために、インドは特許を認めないという法律があるのです。

少し分かりづらい話になりますが、特許には種類があり、薬の有効成分自体に特許を与える「物質特許」と、薬の製造方法に特許を与える「製法特許」があります。
インドはこの中の「物質特許」を認めないので、先進国の製薬会社が開発した薬の有効成分を、違う製造方法で作れば合法なのです。

このような事情から、インドでは世界中で利用されているさまざまな薬を、製造方法を少し変えるという形でコピーを作ることができます。開発費用がかからないので、価格は正規品と比べて格安です。

アジャンタ・ファーマ社
カマグラやバリフを製造販売するアジャンタ・ファーマ社
出典:ajantapharma.com

ED治療薬のコピーで有名なものは、バイアグラのコピーである「カマグラ」や、特許期間中のレビトラのコピー「バリフ」、「サビトラ」、シアリスのコピー「メガリス」「タダシップ」、ステンドラのコピー「アバナ」など。これらの薬はインドの大手製薬会社が合法的に製造しており、正規の薬とほぼ同じ効果があります。

このようなインドという国の特殊事情により、インドはコピー薬を自国民に安く供給するだけではなく、世界中に薬を輸出して外貨を稼げるようにもなりました。製薬会社が新薬をコピーする技術もかなり高といえます。

日本の個人輸入代行サイトでも、インド産のED治療薬を扱っているサイトがたくさんあります。しかし、残念ながら半数以上が偽物だという報告も。本物と偽物の区別は医師の私が見ても判別できません。
薬を飲んで効果が出ないだけならまだいいですが、健康を害するケースもあるようですので、十分に注意してください。

インドのコピー薬は、本物ならば効果も安全性も心配する必要はありません。
実際に、世界最大の国際的緊急医療団体である「国境なき医師団」も、途上国で医療支援をする際の薬の大半をインド産のコピー薬に頼っています。
しかし、通販では偽物が交じるリスクを避けられないので、インド産のED治療薬を使うのであれば、信頼の置ける医療機関から処方を受けるのが前提となります。

当院の考え方としては、ED治療薬を使うのであれば、価格が手頃な国内正規品のバイアグラジェネリックからスタートすることをおすすめします。国内正規品は、薬を飲んで万が一重い副作用が出たとしても「医薬品副作用被害救済制度」で守られるので、医療費などの心配はいりません。

製薬業界は複雑な事情が絡まり合っており、日本ではまだ承認されていない新薬や、世界の潮流に流されないインドの製薬事情など、なかなか一般の方には効能や安全性を理解しづらい状況が続いています。
当院は医療機関として、正確かつ患者様の利益につながる情報を発信することを義務だと考えております。
疑問や質問などにもできるだけ答えてまいりますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

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